まずプラズマが温室効果をもつ物質を分解する前提としてプラズマとはどんな状態を指すのかを説明しておきたいと思います。
物質は温度変化によって個体・液体・気体と姿を変えていくのは誰でも体感していることだと思いますが、気体になった物質を更に熱していくとどうなるかはなかなか体験できることではありません。
物質は個体・液体・気体と姿を変えていっても上の図のように中性子と陽子からなる原子核とその周辺を回る電子からなりたっているもので、その姿はとっても安定したものになっています。
しかし、更に熱していくと周辺を回っていた電子が飛び出してしまいます。そうなるとバランスを取っていた原子核と電子の関係はバラバラになってしまい、自由に動き回るようになってしまいます。このような状態をプラズマ状態といいます。プラズマ状態は個体・液体・気体とは異なっていますから物質の第4の状態とも呼ばれています。
その姿はマイナスの電荷を持った自由電子と電子がなくなったことによってプラスに傾いてしまった原子核(これを陽イオンと言います)になってしまうのです。自由になった電子やイオンは安定性を欠いた存在ですから、もとの安定した姿に戻ろうと他の物質とくっついたり他の物質を取り込んだりする働きが強くなるのです。
こうしたプラズマの安定しようとする力が他の物質の姿を変化させてしまうのです。
この安定しようとする力は温暖化物質にも働くことによって温暖化物質を他の物質に変える力を持っているのです。
今回は熱を加えることによって発生するプラズマ状態をご説明しましたが、これは高電圧をかける事によっても発生させることが出来るのです。自由になった電子やイオンがどのように他の物質を変化させて行くのかは次回に紹介したいと思います。