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変わった開発者のブログ

安価なプラズマは世の中を変えると信じて苦しみながら夢を追い続ける開発者のブログ。

プラズマ状態は力持ちの集合体

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フリーラジカル

 

 前の記事で自由になった電子やイオンが活発に動いている状態をプラズマ状態というと書きましたが、今回はその飛び出した電子やイオンの状態について触れてみます。

 

 電子やイオンが飛び出すには高熱や高電圧が必要と書きましたが、高熱や高電圧は大きなエネルギーを持っています。ですから飛び出した電子やイオンもそのエネルギーを貰った状態で動いています。

 

 飛び出した電子やイオン(これらをまとめてフリーラジカルと呼びます)のエネルギーの一端を表す指標として電子温度という言葉が用いられます。みなさんの身近にあるプラズマを利用した機器としては蛍光灯があげられます。これは蛍光灯の中で高電圧によって放電が起こり、その放電で飛び出した電子が蛍光灯の管に塗られた蛍光体という物質に衝突する事によって光というエネルギーに変換しているものなのです。このときの蛍光灯内の電子温度は10000℃程度あると言われています。

 

 このように飛び出したフリーラジカルの集まりであるプラズマは大きな力を持った電子やイオンが集まったものなのです。

 

 この力が、様々な物質にアタックする事によって、有毒なガスを分解したり、温暖化物質を分解するだけでなく、ウイルスや細菌を退治したり、金属や樹脂の表面に存在する細かな物質を除去したりする働きを持っているのです。

 

 目には見えないけれどプラズマは大きな可能性を秘めた武器であることは間違いないのです。