大気圧バリア放電、プラズマ、殺菌、脱臭、表面処理、有害ガス分解、環境対策、カビ、ウイルス、耐熱性薄膜、オゾン、OHラジカル、新型コロナウイルス

変わった開発者のブログ

安価なプラズマは世の中を変えると信じて苦しみながら夢を追い続ける開発者のブログ。

放電によるオゾンとラジカルで空気を消毒しましょう。

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プラズマボール

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小型プラズマ発生装置

 

 このブログでは何回もプラズマについて書いて来ましたが、もう一度プラズマとは何かについて紹介し、その効果についても紹介したいと思います。

 まずはじめにプラズマとはあるエネルギーによって原子を構成する電子がその軌道から飛び出して元素としてのバランスが取れなくなっている状態と言うことが出来ます。こういう状態をただしく表現するならプラズマ状態と言うのが正解だと思います。

 そして、ここで外部に飛び出した自由電子は不安定なために安定しようとして他のものと反応する(くっつく)という行動に出ます。あるいは電子が一つ足りなくなった原子核は他のものから電子を奪う行動に出るのです。このような仕組みでプラズマ状態になった物質は活発に動くことによって、外部に影響を与えて行くのです。この自由になった電子や原子核を自由ラジカルと呼びます。

 大気圧バリア放電により発生する放電現象は周囲の大気に含まれる成分をプラズマ状態へと変化させて行くのです。地球上の大気は約80%が窒素20%が酸素から出来ています。従いまして、プラズマ状態へと変化して行くのもこの2つの成分が中心になります。

 今回は新型コロナウイルスにも関係するので、プラズマ状態になった成分の中で殺菌に関する成分についてご紹介しておきます。

 まずは、オゾン(O3)について紹介します。

 オゾンは酸素(O2)と酸素原子(O)によって構成されている物質です。
 オゾン分子(O3)は、きわめて反応性の高い物質(いろいろなものにくっつきやすい)であり、時間とともに安定した酸素(O2)に戻ろうとする性質をもっています。反応後は残留物を出さないので、環境に負荷を与えないきわめて安全な物質ということが出来ます。

 そして、この反応性の高さがウイルスをはじめとして細菌等を死滅させる効果を持っているのです。O原子が他の物質にくっつくことを酸化すると言いますが、細菌やウイルスにもくっついて、ウイルスの外膜(エンベローブ)や細菌の細胞膜を破壊してしまいます。

 現在では、多くの病院でオゾンによる殺菌システムが導入されており、手術室や病室の消毒だけでなく、今後院内感染の防止のためにも導入が進んでいくものと考えられます。さらに、新型コロナウイルスの感染防止という観点から、老人施設や学校、集会所等の人が多く集まる場所にも導入が進んでいくものと考えられます。

 

 次は水酸基(OH)ラジカルです。

 こちらは大気中の水蒸気や水に反応して発生するラジカルです。オゾンよりも反応性が高いためにすぐに他の物質と反応してしまうのでその寿命は短いですが、酸化力は

オゾンよりも高く、ウイルスや細菌に対する攻撃力も優れています。こちらも反応したあとは水(H2O)に戻りますから、環境への負荷はありません。

 

 これらの自由電子は空気中や室内に飛び出したウイルスにもくっついてウイルスを酸化してしまいます。酸化されたウイルスは、その機能を失い死滅することになるのです。これを脂質過酸化反応と言います。

 

 現代人にとっては初めての経験となる新型コロナウイルスですが、多くの病院や研究機関で導入が進んでいる大気圧バリア放電による殺菌というシステムならば、見えない敵に対して、物理的に攻撃を加えることで対抗出来ると考えています。

 外部に飛び出したウイルスを人間の体内の入る前に電子の力で死滅させるシステムは3密になりやすいお部屋などで効果を発揮するアイテムとして優れていると言うことが出来るでしょう。

  ウイルスとの長い戦いになることが予想されるこれからの生活に不安をお持ちの方はぜひ一度お問い合わせ下さい。