先程の記事で超撥水膜をご紹介しましたが、ほんの少しだけ種明かしをしておきます。
前回の記事で水とシリカだけで構成すると書きましたので、その詳細をご説明いたします。
まず、水は通常の水道水でも問題ありません。
ビーカーに適当な量の水を入れます。
次に、もう一つのアイテムのシリカです。これは中心粒径が10ナノ程度のシリカを用います。これの扱いは慎重に行わないと空気抵抗でどんどん空中に拡散してしまいます。
そして、ここは企業秘密なのですが、水の表面に均一なシリカの薄膜を形成させます。
写真で膜のシワまでがわかると思います。おそらくシリカの原子間力で膜が出来上がっているのだと思います。
このようなしてシリカ薄膜を形成した水を利用して超撥水膜を作ります。
ここから先の液体からリジッドな撥水膜形成する工程も企業秘密になりますので詳細は省かせていただきます。
参考までに水の上に出来た膜の上に衝撃を与えて水滴を飛び出させると、飛び出した水滴もシリカに包まれているために球状になってしまいます。
このように水とシリカだけで間違いなくリジッドな撥水膜は形成出来るのです。
最後になりますが、プラズマ発生素子を構成する誘電体もこの技術が中心的な技術になっているからこそ、高電圧にも耐える膜を形成しているのです。