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変わった開発者のブログ

安価なプラズマは世の中を変えると信じて苦しみながら夢を追い続ける開発者のブログ。

熱電変換素子についてもう少し

世の中で熱を電気に変える「熱電変換素子」は異なる物質の両端に温度差を生じさせることで電気が起きる「ゼーベック効果」を利用しているものがほとんどです。

温度の差によって電圧を発生させることがメインですから、その両端に用いられる素材はまったく逆の性質を持つことが重要になり、現在の技術では素材としては非常に高価な材料を用いています。さらに、小さな素子の両端の温度に差を持たせるために熱の伝わりにくい素材を両端の間に挟み込むなどの工夫がされています。ただ、素材にしても組み立て工法にしても非常にコストがかかるモノになってしまっているようです。
このブログでも何度も書いていますが、熱から電気を取り出すシステムはもっと安価でなければ一般家庭にまで広がっていくのは不可能だし、もっともっと多くの人々が省エネを意識しなくても省エネが出来ていくシステムでなければ絶対に持続性がないと考えます。
弊社の熱電変換素子は以前にも紹介しましたが、ごく普通の誘電体を用いることによって低温から発電することが可能になっています。弊社では、シリカ・アルミナ等の金属酸化物ナノ粒子を的確に分散させることによって熱放射率の高い膜を形成できますから、片方の面からどんどん熱を放出させて両端に温度差を作り出す技術も生かされています。
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このようにアルミの板と銅のメッシュ板を誘電体で張り合わせただけの素子です。     Adsiep
そんな簡単なシステムでも表のようにごく低温から出力を得られています。今までは熱が出ていても低温から出力できる素子がなかったために見過ごされていたエネルギーからも電気が得られるという結果になっています。これであれば一般家庭や小さな工場の排熱からも十分にエネルギーを得ることが可能になってきます。小さなエネルギーでも安価なシステムを利用することで、発電する数を稼げばチリも積もれば山となるです。
もう一度エネルギーの有効利用を検討する良い機会になってくれるツールだと思います。