大気圧バリア放電、プラズマ、殺菌、脱臭、表面処理、有害ガス分解、環境対策、カビ、ウイルス、耐熱性薄膜、オゾン、OHラジカル、新型コロナウイルス

変わった開発者のブログ

安価なプラズマは世の中を変えると信じて苦しみながら夢を追い続ける開発者のブログ。

お風呂や洗面所のピンクカビ

 日常生活の中で、お風呂洗面所トイレ洗濯機あるいはペットの食器等の水回り製品にいつの間にかピンクの汚れが発生していることがあります。一般的にはピンクカビと呼ばれることが多いようですが、このピンクの汚れはカビではなくバクテリアが原因で発生しているものです。その中でも代表的なのがメチロバクテリウムと呼ばれる細菌です。その他にもロドトルラと呼ばれる細菌もピンクの汚れを発生させることがあります。その他にもピンクの汚れを発生させる細菌は数多く存在するようですが、一般的にはメチロバクテリウムが多いようです。

 

f:id:techfp8329:20191021123644j:plain

お風呂掃除

 

 メチロバクテリウムは、空気中に存在しているだけでなく、塩素殺菌された水からも発見されていることからその生命力の強さがわかると思います。またメチロバクテリウムやロドトルラは貧栄養細菌ともよばれ、細菌の栄養源となるものが少ない環境でも存在出来ると言われています。さらに、一つの細菌が独立して存在するだけではなくバイオフィルムと呼ばれる物質を発生させ細菌のコロニーを作ってしまいます。このコロニーの状態になったものがピンクの汚れとして認識されるのです。

 

 カビではないので、十分な湿度を必要とせず、大量の栄養源がなくても繁殖するという厄介な細菌なのです。更に細菌が増殖してコロニーを作り、バイオフィルムで覆っているために薬剤による攻撃にも強いという困りものです。

 

 ピンクカビが発生したからこまめに洗浄をして洗い流してもほんのわずかに細菌が残っていることによって再発してしまいます。また、水や空気中にも存在していますから、全く発生しなくするというのも難しい細菌なのです。

 

 今の所、人体に対する影響はないとされていますが、なんとも言えないピンクの汚れは見た目が良くなく、放置すると頑固な汚れとなってしまいます。

 

 現在では様々な対処法が提案されていますが、どれも洗剤あるい重曹等の薬品を用いるものであり、この薬品を下水道に流すということを考えれば環境に優しい方法とは言えないようです。

 

 そこで、プラズマの殺菌効果ではどうかという実験をしてみました。ピンクカビが発生した石鹸のケースで試してみました。実験の前には水でケースに残った石鹸カス等は取り除いておきました。密閉したケースの中に入れて10分間プラズマを照射した後に水で洗浄をしてみたところ、別にこすり洗いをしなくてもピンクの塊は流れ落ちてしまいました。

 このようにプラズマによる殺菌でも十分に効果を発揮することが確認できました。

 

 次は、プラズマエアー水に浸漬する実験も行ってみようと考えています。