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熱放射という考え方

世の中では、様々な場面で熱による問題が起きていて、多くは発熱している熱をどのように外部に逃がすことが可能かということが問題になっています。

まあ、人間も熱を出すと様々なツールを使って体内の熱を外部に出す工夫をすることが医療の上では重要な課題になっています。最近は張り付けることによって熱を吸収するようなものがたくさん登場してきてどんどん進歩しています。
それはそれとして、産業の中でも発熱による機械異常や故障が発生することが多く、最悪の場合には発火するという結果を導いてしまい重大な問題になることもあります。最近では電池からの発火がたびたび新聞を賑わしています。
特に、電子機器においては小型化すればするほど熱の問題は難しい状況を招いています。パソコンの熱をとるのにファンで風を送っているのをみても問題は簡単ではないことを表しています。
熱といえば、熱伝導・対流という言葉が思い浮かびますが、熱問題の多くは熱伝導をよくすることで解決を図ってきているようです。まあ、余談ですが、私は対流というのは熱伝導の一形式だと思っているのですが。
熱伝導の良い物質、銅やアルミを用いて熱源の熱をいかに外部に伝達するかが設計上の重要ポイントでした。
ただ、小型化や高機能化によってそれも限界を超えてしまっているような状況も多々見うけられます。
そこで、熱の伝達方式として熱放射について考えてみたいと思います。そもそも地球上の熱は太陽からやってくる光が地球の大気(温暖化物質)に当たって発熱をしています。太陽から地球に光が届くまでに8分以上もかかるけど、地球はちゃんと温められていることから考えれば物質がもつ熱放射性能を無視するのは妥当ではないと思います。
先ほど熱伝導のよい物質としてアルミを例に挙げましたが、普通のアルミの放射率は0.055程度ですから、熱は伝えるけどアルミそのものが積極的に外部に熱を放出する性能は低くなっています。つまり、アルミに溜まった熱は空気という熱伝導が悪い物質によって遮られることになってしまいます。
ところが、様々な物質の中には非常に放射率の高いものも存在します。例えば酸化した鉄は放射率が0.9近くあり溜まった熱を光のエネルギーに変えて外部に放出しています。よく「黒体放射」という言葉が使われていますが、黒い物質は熱放射率が高くなっています。ただ、熱放射率が高い物質は熱吸収率も高くなっています。冬に黒い色を着用すると太陽の熱をたくさん吸収して暖かくなるのがその現象を表しています。
ここで、熱エネルギーを光で放射すると言っていますが、その正体は波長の長い遠赤外線と言われる領域の光です。遠赤外線といえばヒーターとか炭火の説明でよく用いられる単語です。
この遠赤外線は優れた特徴を持っていて、光として当たった物質を温めるという特徴を持っています。太陽の光が地球上の大気に当たって初めて熱になるのを考えてみればよく分かると思います。これを逆に考えれば地球のように大気を持たない星にあたると、星の土壌そのものを温めてしまい光が当たっているときは200℃とか300℃になるけど、光が当たらなくなると−200℃になるような現象が物語っていることからわかると思います。
さらに、遠赤外線で調理をすると肉や魚がおいしく焼けると言われますが、これも遠赤外線が肉や魚内部の水分に当たることによって水分を振動させて熱を発生させるからです。肉や魚が中までふっくら焼けているというのはちゃんとした理由があるのです。
遠石ヒーターが暖かいのも当たっている人間内部の水分を振動させているからです。ですから、遠石ヒーターの当たるところから少しでもずれると暖かくなくなってしまいます。これは遠赤外線は当たっていない周囲の空気を温めないと効果ももたらします。
弊社では金属酸化物のナノ粒子を研究する中から、エネルギー放射を有効に利用できるツールも数多く見出しております。色が黒いから放射するだけではなく、青でも赤でも白でも熱放射することは可能です。また、200℃を超えているような領域でも十分に使用が可能です。
あと数℃温度を下げたいあるいは熱を遮りたいというときなど本当に有効に使えるツールだと考えています。
ツールの詳細は次回お知らせすることにします。