前回偶然に発見した起電力を持つ薄膜に関して環境温度の変化と起電力の関連を調べました。実験で使ったものは100mm✕100mmのアルミ板に薄膜を形成し、その対向電極として50mm✕50mの銅メッシュ板を使用しました。また、薄膜の構成を2種類作成して測定をしてみました。
この2枚の板を昇温ボックスに入れて温度を上げていきながら、発電電流を測定しました。
その結果が下記のグラフのようになりました。
出てきたデータはあたかも熱電変換素子のように温度によって発電量が変化する現象でした。
この結果から考えられるのは、金属間に存在する薄膜が金属の温度差を増幅するような効果を発揮しているのではないかと言うことです。
金属間の温度差による起電力はゼーベック効果として確認されていますが、これほどの低温からしっかりと確認できるのは非常に興味深いと考えられます。
ほんの思いつきから始めた実験ですが、低温からゼーベック効果を確認出来る性能をもう少し突き詰めてみたいと考えています。