大気圧バリア放電、プラズマ、殺菌、脱臭、表面処理、有害ガス分解、環境対策、カビ、ウイルス、耐熱性薄膜、オゾン、OHラジカル、新型コロナウイルス

変わった開発者のブログ

安価なプラズマは世の中を変えると信じて苦しみながら夢を追い続ける開発者のブログ。

プラズマ発光分析について

 今まで何回もプラズマ発光の写真をご紹介してきましたが、あの光はどんな波長の光を出しているのかをご紹介します。

 プラズマの発光はプラズマによって電離したイオンや自由電子が元に戻ろうとするときに発生するエネルギーを光という形で放出しています。ですから、その波長を測定するとどのような元素を分解しているのかが分かります。

 これは遠くの宇宙にある星がどのような元素で出来ているかを光の色で分析しているのと同じ手法です。

 地球上の大気はチッソ約80%酸素約20%になっています。ですから、大気中でプラズマ放電をさせると基本的には酸素とチッソを分解します。ただ、低電圧の放電では酸素を分解するだけのエネルギーはなく、チッソを分解した自由電子とイオンが飛び出してきているようです。

 余談ですが、弊社での実験では酸素や二酸化炭素を分解するには10000V以上の高電圧が必要になるようです。二酸化炭素もプラズマで分解できますが、分解することで、分解する量と同等のエネルギーが必要になります。これは新たな二酸化炭素を発生することになり、プラスマイナス0という結果になってしまい効果的な環境対策にはなりません。

 データからも分かるように光としては殺菌線と呼ばれる波長の短い領域の紫外線も発生していますから、これを有効に利用することで、飛び出した自由電子やイオンが細菌の細胞膜を破壊するだけでなく紫外線による殺菌効果も利用することが可能になります。

 

 

 

 

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