大気圧バリア放電、プラズマ、殺菌、脱臭、表面処理、有害ガス分解、環境対策、カビ、ウイルス、耐熱性薄膜

世界一安いプラズマ技術の提供を目指して

いろんなことに興味をもつ技術者の日々の心境の変化を披露します。

プラズマによる殺菌技術の開発

 プラズマによる殺菌技術は様々な研究機関や企業によって開発が進められています。

 弊社では、もっと多くの機能開発が進められる低コストで使いやすいプラズマ発生ユニットを提供します。

 そこで、プラズマの殺菌技術開発の現状についてご紹介しておきます。

 

 

1,開発の目的

 豊かで安心できる食生活を送る上で殺菌は必要不可欠なものであり、人体及び環境に対して安心安全な殺菌技術が求められています。弊社では熱や薬剤を使用することなくプラズマによる低温、ドライ、ウエット殺菌技術の開発を目的に製品開発をおこなっています。

 

2,開発のきっかけ

 弊社では耐熱性・耐薬品性に優れた誘電体薄膜の開発に成功しており、これを用いることによって低コストのプラズマ発生ユニットが開発できることを見出しました。

 従来のプラズマ発生装置ではプラス・マイナスの電極同士を絶縁するために高価なセラミックやガラスを用いていたので、形状の自由度に乏しく、小型化も限りがありました。

 弊社の誘電体薄膜は金属に塗ることでセラミックやガラスと同じ性能を発揮できるために低コストで小型化が可能になりました。

 

3、ドライプロセスによるプラズマ殺菌の概要と利点

 まず、ドライプロセスについて紹介します。プラズマ発生ユニットで生成したプラズマガスを対象物の表面に接触させることで殺菌効果を発生します。ドライプロセスを用いるので、水洗浄が困難な殺菌対象に対する処理が可能になります。また、熱を発生させずに殺菌効果を得ることが出来るために、今まで不可能とされてきた対象物に対しても殺菌が可能になりました。一例として、産学連携の研究開発によって温州みかんを腐敗させる緑カビにプラズマを照射したところ果実を損傷することなく緑カビの病原菌胞子を1秒間の照射で約90%、3秒間の照射で99%殺菌することに成功しているという実例があります。

 ドライプロセスにおいてはプラズマ中に生成した活性酸素種などが菌体に直接作用し物理的に細胞膜を破損し、死滅させますから耐性菌が発生しないことも大きなアドバンテージとなっています。

 更に空中に放出した各種活性種は最終的に酸素等のもとの元素に戻るので環境負荷は0ということになります。

 

4,ウエットプロセスによるプラズマ殺菌の概要と利点

 殺菌効果の必要な対象物の中には水洗浄を主たる洗浄方式として用いているものも数多く存在します。そのような対象物に対しては洗浄水中にプラズマガスをバブリングさせることで水を殺菌水にすることが可能になり、現状の装置を利用して殺菌することが可能になります。この場合には水中で酸素活性種等を生成させて対象物の菌体に直接アタックすることで、殺菌効果を高めることが出来ます。現状の洗浄装置に大きな改造も必要ない上に低コストで殺菌という付加価値をもたらすことが可能になります。また、水中に溶出した活性種は最終的に酸素等の元素に戻るので使用後の水はまったく無害な浄水に戻ります。

 

 

5,今後の展開

 プラズマ殺菌は薬剤や熱のように効果が浸透したり、残存したりすることがないため、食品全般の殺菌消毒への利用が可能になります。また、病原体に対して高い不活性化を有することから医療現場や食品工場などに導入することで空気の清浄化、水の清浄化、微生物の制御効果も可能になります。

 今後ますます食の安心安全が声高に叫ばれる世界がやって来ることを見据えて、有効なプラズマ殺菌の手法が広がることを後押しできるプラズマ発生ユニットの提供を進めていきます。ユニットの提供で様々な分野の方とコラボレーション出来る可能性を広げたいと考えております。

 広い分野でのコラボレーションによって、安価で効果の高いプラズマ殺菌が食の安心安全をもっと推し進めてくれると信じております。

 

 自然の中では雷もプラズマ放電の一例です。

 

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